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やさしい介護学

12年間の介護職体験談を思いのままに綴ります。

12年にわたって受けてきた暴力!

介護現場って、暴力は当たり前?

 介護の仕事に携わって12年以上が経ちましたが、振り返ってみると、ま~、色々な形で、利用者から暴力を受けてきました。一時期は、毎日のように受けた暴力によって、両腕にあざや引っ搔き傷が絶えないこともありました。

 

 殴る、蹴る、叩く、つねる、引っ搔く、髪の毛を引っ張る、物を投げる・・・思いつくだけで、これぐらいはか~るく出てきました(笑)!それと同時に、利用者さんの顔やその時の表情、暴言などもセットになって、記憶しているものです。

 

 もちろん、暴力の程度が、大きかったり小さかったり、軽かったり重かったりと様々です。小さくて軽いものは、猫パンチ程度ですが、大きくて重いと、労災認定を受けるほどの重症な案件まであります。

 

その1: 右フックの得意なおばあちゃん!

 介護職を始めて間もない頃、初めて暴力を受けたのは、長谷部さん(仮名)という、90代の元教師のおばあちゃんからでした。

 

 左手に拘縮があり、かろうじて右手だけが使え、移動は車椅子を使用していました。その長谷部さんの特徴が、【どあほ~】と言って、右フックを繰り出すのです(笑)。

 

 スタッフは、普通に介助を行っているのですが、機嫌が悪い時や、気に障ることがあれば、【どあほ~】という叫び声と共に、右フックが炸裂します(笑)!猫パンチみたいな右フックなので、慣れればすぐに避けられますが、慣れない頃はよく振り切った右フックを顔面に食らっていました(笑)!

 

 僕は眼鏡をかけているので、まともに食らうと眼鏡が吹っ飛ぶですね!吹っ飛ぶだけならまだましですが、目に食い込んだり、顔に引っかかったりして、本当に危ない経験をしました。眼鏡も一度、折れ曲がって、破損しましたしね・・・( ;∀;)

 

その2: 紳士だけど・・・!

 次に、青田さん(仮名)という、普段はやさしくて、言葉づかいも美しく、見た目も普通で、どこから見ても紳士に見える男性利用者さんですが、殴るんです(笑)!

 

 例えば、足が不自由なため、靴を履かせている時、

 

【ごつん!不意に後頭部を強打!】

 

:「痛たたた!青田さん、何するんですか!殴らないでください!」

 

青田さん:「すいません!本当にすいません!もうしませんから!」

 

:(なおも靴を履かせていると、ごっつ~ん、後頭部を強打!)

「痛つつつつつた~!!!青田さん、まじでやめてください!」

 

青田さん:「本当にすいません。もう絶対にしませんから!」

 

:(さらに靴を履かせつつ、青田さんの様子をチラ見していると、大きく右手を振りおろす様子が見えたため、左手でキャッチ(笑)!)

「青田さん、いい加減にしてください!」

 

という具合で、2発、後頭部にげんこつを食らいました(笑)!

 

 この方は、認知症で、何故か靴を履かせるときにスタッフの後頭部を見ると、殴りたい衝動に駆られるようです。それ以降、少し距離を置いて、後頭部を見せないように介助するようにすると、被害にあわなくなりました。

 

 同じような方に、髪の毛を引っ張る女性の利用者さんがいました。自分の目線より下に頭があると、特に理由もなく、髪の毛を引っ張ります。スタッフの他に、他の利用者に対しても、容赦なく髪の毛を引っ張ります。しかも、一度つかんだら離しません。痛いのなんの!これには参りました!

 

その3: 労災認定に及んだ例

 同じフロアで勤務していたスタッフの例を紹介します。

 

 三田さん(仮名)という、80代認知症の女性の方がおられ、普段ははとても穏やかなのですが、ある時突然、まるで不穏のスイッチが入ったかのように、叫んだり、暴言を吐いたり、暴力に及ぶことがあるという、変わった特徴のある方でした。

 

 そんなある日、女性スタッフが、お風呂の準備ができ、浴室へ案内しようと車椅子へ移乗介助しようとした際、不穏のスイッチが入り、女性スタッフの腕をつかみ、爪を立て、思いっ切り引っ搔いて、暴れました。

 

 なおも暴れながら引っ搔く行為が続いたため、他の女性スタッフが仲介に入ろうとすると、同じ様に引っ搔かれ、2人の女性の腕は出血するほどの掻き傷ができていました。よっぽど力を入れて引っ搔いたからでしょか?三田さんの爪の周りにも出血が確認されました。

 

 ここで問題になったことが、三田さんはC型肝炎の持病を持っていたのです。

 

 C型肝炎ウイルスは、空気感染や経口感染で発症しませんが、感染者の血液が、他の人の血液の中に入ることで感染します。

 

  そこで、上司に相談したところ、【労災認定】してもらおうか?という話になりました。

 

 労災とは、労働災害の略で、仕事中や通勤の途中で怪我をしたり、障害状態になったり、死亡したり、また仕事が原因で病気になったりする災害のことで、労災保険から、保険給付を行う制度です。

 

 この場合はもちろん、仕事中ですし、甚大な健康被害が予想されることもあり、労災にて検査を行うことになりました。

 

 検査結果は、幸い【陰性】だったので、スタッフ一同、胸をなでおろしました。

 

法的には、問題ないの?

 残念ながら、利用者から暴力を受けても、利用者を罰することはできないようです。

 

 ドクターに相談しても、精神安定剤を処方する程度が関の山です。

 

 なので、自分の身は自分で守れということでしょうか?


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初めて涙した本当に悲しかった出来事!

あ~、やっと1年が経った!

 老人保健施設に介護士として働き始めて1年が経った頃のお話しです。

 何があっても1年は絶対に辞めないと心に誓っていたこともあり、2年目を迎えた時は、ようやくこの業界のスタートラインから一歩前進できたかな?という、何となくすがすがしい気持ちを抱いたことを覚えています。

 

 それはもう、毎日が、今まで見たことも聞いたこともないような体験の連続だったので、不安や困惑を抱くことの多い1年でした。

 

 心地よい緊張感?を持って過ごす日々はとても新鮮で、前向きに頑張っていたこともあり、少しづつ介護士としての基本的な知識や技術が身に付いていったように思います。

 

 その中でも、特に患者さんとのコミュニケーションは、今まで高齢者の方と接する機会がほとんどなかったので、どう接していけばよいか戸惑うことが多く、始めの頃は、先輩介護士の後ろで、背後霊のごとく突っ立っていました(笑)!

 

 とてもぎこちなかったコミュニケーションも、1年経った頃には自然と会話ができるようになり、また冗談が言える余裕もでき、コミュニケーションが一番楽しいと思えるほどになっていました。

 

素敵なおばあちゃんとの出会い

 その頃、今井和子さん(仮名)という90歳のおばあさんが入院していました。1年前、外出先で転倒し、大腿部を骨折してしまい、手術をしましたが、歩くことや立つこともできなくなり、ベッド上での生活が続き、その後介護が必要となったため、介護病棟へ転院してきた方でした。

 

 今井さんは、少しぽっちゃりされていて、色白で、物腰の柔らかい優しいおばあちゃんでした。いつもにこにこされており、僕が上司や先輩に怒られてへこんでいる時は、真っ先に今井さんのところに行って、話を聞いてもらい、慰めてもらっていました(笑)!

 

 そんなとても優しい今井さんの趣味は、【読書】でした。元気な時は、ベッドの頭部分を上げて、司馬遼太郎】の本を読んでいました。その姿はとても聡明で清楚な女性?に見えました。見えるというか、本当にそのままの素敵なおばあちゃんでした。

 

望まない胃瘻増設術

 しかし、90歳超えの高齢には勝てず、徐々に元気がなくなってゆき、食事もほとんど喉を通らなくなってきた頃、今後のことを息子夫婦とドクターで話し合っていた時のことです。僕はその会話をこそっと聞き耳を立てて聞いていました。

 

ざっくりこんな会話だったと思います。

 

ドクター:「経口からの栄養が入らなくなってきたので、胃瘻を作って胃に直接栄養を入れる方法を取りましょうか?」

 

息子さん:「いえ、本人とも話し合ったのですが、延命処置はしないでおこうと思います。自然に任せようと思います。」

 

ドクター:「点滴による延命も可能ですが、感染症のリスクが高くなるので、胃瘻をおすすめしますが・・・」

 

息子さん:「だから延命は望んでいません。本人も自然に逝くことを望んでいますし・・・」

 

ドクター:「このままの状態ですと、飢え死にしますよ本当にいいのですか?かわいそうですよ!

 

息子さん:「・・・・・・・・・・・では、先生にお任せいたします。」

 

こんな感じで胃瘻増設術に踏み切ったように思います。

 

七夕の願い事

 無事、胃瘻の手術が終わり、今井さんの食事は、経口からではなく、経管栄養による食事に変わりました。経管栄養に変わって1か月が経った頃、今まで以上に会話が少なくなり、表情も乏しくなりました。受け答えは出来るのですが、会話が続きません。また、身体全体にむくみができており、しんどそうで、一日中目を閉じたまま過ごすこと多くなっていました。

 

 そんな状況の中、7月に、毎年施設で行われている【七夕まつり】という催しがありました。患者さんに短冊に願い事を書いてもらい、笹に飾り付けをするという恒例の行事です。手が不自由な方など字が書けない方は、職員が代筆します。今井さんも寝たきりで字が書けなくなっていたので、大好きな今井さんのために、短冊を用意し、今井さんの病室へ向かいました

 

:「今井さん、もうすぐ七夕なんで、短冊に願い事を書くので、何か1つでもいいから、願い事教えて下さい!僕が代わりに書くから!」

 

今井さん:小さな細い声で「死にたい・・・」

 

:「・・・今井さん、それは無理やわ。書かれへんわ。すいません。その他に何か願い事ないかな?」

 

今井さん「殺して・・・」

 

:「・・・今井さん、それも無理やわ。やっぱり書かれへんわ。元気になるように、神様にお願いしようか?」

 

今井さん「いや、もう充分やわ。だから死にたい・・・」

 

:「(涙・・・) 今井さん、わかりました。早く天国へ行けますように!って書いてもいい?」

 

今井さん「(頭をこくり)・・・」

 

今井さんは、その数日後に、家族に見守られながら、天国にいかれました。

 

今頃、天国で、大好きな【司馬遼太郎】の本を読んでいるかもしれません。

衝撃の褥瘡(じょくそう)交換で悶絶!

初めての褥瘡交換

 老人保健施設で働き始めて間もないころ、看護師に付いて患者さんの清拭を行っていた時のことです。

 

看護師:「さあ、今から【じょっこう】回ろうか!」

 

僕:「じょっこう??? 何ですかじょっこうって???」

 

看護師:「あっ~、褥瘡(じょくそう)ってわかる?床ずれのこと!褥瘡交換ね!その処置をこれからするから、身体支えてほしい。」

 

 とのこと。床ずれはなんとなくわかるけど、専門用語で褥瘡って言うのか?!まあ、どんなものかわからないし、実際見たことがないので、半分興味津々で看護師に付いていきました。

 

そこで見たものとは!細胞の壊死???

 褥瘡交換が必要な患者さんとは、魚井さん(仮名)という80歳前後の女性で、アルツハイマー認知症を患っており、1日のほとんどをベッド上で過ごしている方でした。

 

 訪室するとベッド上に寝転がっており、我々に気付くと笑顔であいさつしてくれました。

 

看護師:「魚井さん、おはよう!おしり綺麗にするから、ちょっと我慢してね!」

 

僕:(えっ!我慢??? 痛いの???)

 

 その褥瘡とは、おしりの仙骨辺りにあるようで、オムツをはずし、身体を横向きに倒すと、仙骨辺りになにやら大きなシートが貼られていました。

 

 そのシートをはずすと、何やら黒ずんだ大きな穴?ができていました。

 

 しかも臭い!とにかく臭い!本当に、もどしそうになるくらい、鼻につく悪臭が漂います。その臭いとは、魚の腐ったような臭い?生ごみが腐ったような臭い?といえばいいでしょうか?

 

 褥瘡の大きさは、直径10㎝くらいあったと思います。その褥瘡部分を、精製水で綺麗に洗い流します。皮膚が黒ずんでいる部分は、壊死(細胞が死んでいる)しているようで、悪臭の原因はどうやらその壊死した皮膚からくるようでした。

 

 褥瘡部分を洗浄している時、とにかく痛いのでしょう。魚井さんの身体は小刻みに震え、「痛い痛い!」と涙を流しながら耐えています。看護師が「ごめんね、もうすぐで終わるからね!」と優しく声をかけながら、処置をしてゆきます。

 

 壊死部分を洗浄後、黒ずんでただれ落ちそうな皮膚をハサミでカットし、創部に薬を塗布した後、専用のシートを貼り、処置は終わりました。

 

 この処置を、褥瘡の大きさ、深さ、壊死の悪化の程度によって、軽い方は1日に1回、重症の方で1日に5~6回は行なっていました。

 

 とにかく初めて見た時は、何故ここまで悪化するのかな?と疑問に思いました。人間の身体って、生きてても壊死したり、腐る事もあることを知り、愕然としました。

 

 ではなぜ、褥瘡ができるのでしょうか?

 

褥瘡は半日でできる?!

 寝たきりや車椅子などで、同じ状態や体位で座っていると、皮膚に圧がかかり、部分的に血液の循環が悪くなります。そして、必要な酸素や栄養分が行き渡らなくなると細胞が死んでしまい、褥瘡ができてしまいます。同一個所に圧迫を続けると、半日どころか2時間もあればできてしまう恐ろしい現象です。

 

 元気な人なら、ぐっすり寝込んでいる時でも、手足が痛くなったり痺れてくると、自然に体を動かして除圧し、血液が途絶えないようにしますが、何らかの病気が原因で自由に体を動かせない方や脳疾患などで感覚そのものに障害がある方などは、うまいこと除圧できずに褥瘡を作ってしまうようです。

 

褥瘡ができやすい部位とは?

 その後、色んな褥瘡を見ましたが、だいたい3か所が多かったように思います。

仙骨部(尾てい骨のちょっと上の辺り)

②大転子部(太ももの付け根の外側の骨)

③踵部(足のかかと)

 

 お分かりの様に、皮膚から飛び出てるというか浮き上がっている部位ですね。

 

褥瘡予防

 褥瘡ができるリスクの高い方と言えば、やはり寝たきりの高齢だと思います。そのような方は体力が弱っている方が多いので、一度褥瘡ができてしまうと、悪化の一途をたどることが少なくありません。

 

 そのためのは、予防が必要になります。

体位変換

2時間以上の皮膚の圧迫は、褥瘡形成のリスクが高くなるので、だいたい2時間ごとに体位変換すると良いようです。

 

②マッサージ 及び ポジショニング

血液の循環を良くするために、除圧すると同時に褥瘡ができやすい部位のマッサージも効果的です。また、クッションやタオルなどを使って、皮膚への圧力を分散させる方法も有効です。

 

③エアマット 及び 体圧分散型マットレス

まさに、褥瘡防止の王様的存在です。体重がかかる面積を増やし、皮膚の圧力を分散してくれる優れものです!最近では、体位変換モード機能が付いたものなどもあり、患者さんにやさしく、また介護者の負担を軽減してくれる福祉用具でもあります。

初夜勤でわかったこと!

初めての夜勤

 老人保健施設で働き始めて1か月が過ぎ、少しずつ仕事にも慣れ、ようやく1日の流れがわかってきた頃、いよいよ夜勤をする日が来ました。

 

 今まで夜間に仕事をした経験がなく、また先輩介護士から【夜勤はしんどいよ!】と噂で聞いていたので、かなりの不安を抱きながら、当日出勤しました。

 

●勤務時間は 16:30~9:00 拘束時間は 16時間30分 となります。

んんん~~~、長い(笑)(-_-;)! 大丈夫だろうか?

 

●勤務体制は、看護師1名 介護士2名 の3人で、60名の患者さんのお世話をすることになります。ただし、遅出が19時まで1名、早出が7時から1名いるので、実際3名の態勢で過ごす時間は12時間となります。

 

夜勤スタート!

 初夜勤の相方は、女性のベテラン介護士の方でした。夜勤初日ということもあり、少し早めの16時前に出勤すると、その先輩女性介護士はすでに出勤しており、廊下の隅っこの方で、何やらしています。

 

 「本日の夜勤、よろしくお願いします!」と挨拶をすると、「まずこれやって!」と勤務時間外から翌日使用する清拭用のタオルや洗面用のフェイスタオルをたたんでいました。

 

 見よう見まねで30分以上地道なタオルたたみ作業をして、16:30になると、詰所から「夜勤さん、申し送りで~す!」との声が聞こえてきたので、当日リーダーの看護師から、本日の夜勤に必要な情報を約15~20分かけて聞きます。

 

 申し送りが終わり、さて、いよいよ仕事するぞ!と思ったら、「ご飯食べに行くよ!」とのこと。すぐに従業員用の食堂へ向かうと、そこには夜勤者用の夕食が用意されていました。

 

 その夕食は、今から患者さんが食べるメニューと同じものが用意されており、少し得した気分になりました。病院食といえども、味はなかなか良かったです。

 

おむつ交換が3回も!!!

 その後すぐに病棟へ戻り、患者さんの夕食の準備、食事介助、口腔ケアなどを遅出の方を含め4名で行います。経管栄養の方は16時~17時までには夕食が終わっているので、実際に食事をされる方は約半分の30名となります。

 

 食事と口腔ケアが終わると、早くも寝る準備に入ります。寝る準備と言っても、ただベッドをフラットにするだけですが・・・(笑)!

 

 その後すぐに、本日1回目のおむつ交換です。19時を過ぎ、遅出のスタッフが帰ってから行うので、2人で60人の対応をします。ただ、中には尿道カテーテルが入っている人がいたり、一部介助でトイレに行ける方もいますので、実際に交換が必要な方は、40~50名だったと思います。

 

 おむつ交換に集中できれば、2時間もあればできるのですが、交換中にも容赦なくナースコールがなります。【トイレに連れていって!】【テレビを消して】【気分が悪い】【便が出ました】【今何時ですか?】【お茶を下さい】・・・・・等、様々な要求に答えながら進めていくと、軽く2~3時間はかかってしまいます。  

 

 21時からは、詰所で事務的な仕事をしつつ、患者さんからナースコールが鳴ればその都度対応します。

 

 そうこうしているうちに、23時になり、夜間の2回目のおむつ交換の始まりです。薄暗い廊下を陰洗ボトルを持ち、ゴミカートを引きずりながら、2人でおむつ交換に回ります。

 

 当然患者さんは寝ているので、患者さんのかかる負担を最小限にし、あまり揺れ動かすことのないように、効率よく、慎重に行う必要があります。身体の大きい方や、拘縮の激しい方などは、2人で行う必要があります。なので、夜勤はチームワークというか、2人の息が合わないとやりずらいということも、わかりました。

 

 約1時間半でおむつ交換が終わると、1時から3時まで仮眠となります。

 

 仮眠が終わる3時になると、早朝の3回目のおむつ交換の始まりです。夜間に比べ早朝のおむつ交換となると、早起きの患者さんからのナースコールの要求が多く、なかなかスムーズに行きません。ここでも軽く2時間以上はかかります。

 

 早朝のおむつ交換が終わると、患者さんお一人おひとりに温かいタオルを配り、お顔を拭いて回ります。同時にお茶を配り、自力で飲めない方は水分にトロミなどを加え、水分介助を行います。

 

 7時になると、早出のスタッフが出勤し、朝食の準備が始まり、夜勤終了というゴールが見えてきました。とにかく長~い(笑)!

 

 8:30から日勤スタッフに申し送りを行い、9:00になれば夜勤終了です。

とにかく、夜勤=おむつ交換と言ってもいいくらいに、おむつ交換が印象に残った夜勤でしたし (-_-;)。

本当にあった怖い話 その2

番外編 現代版 エクソシスト

 今回も、前回に引き続いて、現在勤務している施設で起こっている怖い話というか不思議な話をご紹介します。ただ、前回と違うところは、【起きた話】ではなく、【現在も起きている話】であり、現在進行中であるということです。なので、これからどうなるか、少々不安な部分もありますが、現時点でお話しできることをお伝えしたいと思います(笑)!

 

 介護棟に、85歳の石原節子さん(仮名)というとても清楚で上品なおばあちゃんがいます。

 

 節子さんの特徴は、両足が思うように動かないため、移動は車椅子を使用しています。聴力が弱いため、両耳に補聴器をしていますが、とても頭が良くて、冗談好きで、しっかりした口調でお話もできます。多少物忘れをすることはありますが、認知症の症状は全くなく、いつもにこにこしている元気なおばあちゃんです。

 

 基本的に自分でできることは全て自分でしますが、車椅子に移乗するときなど、出来ないことはナースコールを押してスタッフを呼びます。

 

 例えば、ナースコールで呼ばれたスタッフが節子さんを訪室すると、「わざわざお呼び立てして申し訳ありません。おトイレに連れていってほしいんですが、よろしいですか?」といった具合に、誰に対してもとても丁寧でやさしい言葉がけをして下さる方なのです。

 

 そんな誰からも愛されるキャラクターの節子さんのことを我々スタッフは、【仏の節子さん】と呼んでいます。

 

 しかし、そんな神様のような節子さんに、異常事態が起きたのです!

 

一体、何が起きたというのか?!

 昼食の用意ができたため、順番に利用者さんを食堂へ案内していたときのことです。後輩の男性スタッフが、節子さんを呼びに行くと、顔色を変えて戻ってくるではありませんか!

 

僕:「どうしたんですか?」 と聞くと、

 

スタッフ:「あの~、節子さんがおかしいです!口調も態度も、いつもの節子さんではないんですよ!

 

僕:「はっ???どういうこと???」

 

スタッフ:「とりあえず、来てください!」

 

ということで急いで訪室すると、険しい顔つき、鋭い目つきでこちらを睨んでいます。確かにいつもの【仏の節子さん】とは別人です。

 

節子さん:「何の用じゃ。出ていけ!」

 

僕:「(かなりびっくり!!!)節子さん、お食事の時間なので、食堂までご案内しようかと思いまして・・・」

 

節子さん:「飯なんかいらん!はよ出ていけ!」

 

僕:(車椅子を用意し、恐る恐る近づいて)「さあこれに乗っていきましょう!」

 

節子さん:「だから飯は食わん!近づくな!出ていけっっっ!!!」

叫びながら殴りかかってくるではありませんか!しかも両足でしっか立って!

 

 これは異常事態発生です。もはや【仏の節子】ではありません!豹変しています。スタッフを変えて対応しますが豹変したままです。その後すぐに直属の上司である主任を呼んで状況を説明し対応してもらおうとしましたが、同じように暴言と暴力が収まりません。その後も看護部長、施設長、ドクターが駆けつけましたが、どうすることもできません。まさにお手上げ状態です。

 

 しばらく時間をおいて訪室するも、やはり同じように暴言と暴力を繰り返すばかりで、まともにお話しすることもできませんでした。結局その日は、昼食、夕食を食べないまま、よほど暴れて疲れたのか、ベッドに転がるように寝てしまいました。

 

 いよいよどうすることもできないまま、今後のことをスタッフ間で話し合いました。

悪霊が憑依(ひょうい)した?

 色んな意見やアイデアが出たものの、決定的な対応策が出ず、万事休すか?と皆途方に暮れていた時、あるスタッフが、「あの豹変ぶりは、悪霊がのり移ったとしか思えない!悪魔払いでもしましょうか?」と、突拍子もないことを言いだすスタッフが現れました。

 

 僕を含めほとんどのスタッフは半分冗談で言っていると思っていたのですが、結構真剣に【悪霊が乗り移っている説】にこだわります(笑)。「じゃ~、他に対応策がないので、やってみるか!」ということで、悪魔祓いをすることになりました。その方法とは、【盛り塩】です。

 

盛り塩、その効果は?

 やり方は簡単です。小さめの平らな白いお皿に塩を盛り、山の形、あるいは三角錐の形に整えます。同じものを4つ作り、部屋の4隅に設置すれば盛り塩による結界の完成です。塩は調理場から分けてもらったので、タダ同然で作ることができました。寝ている節子さんに見つからないように、そ~っと部屋の4隅に設置し、祈るような気持ちで、朝起きるのを待ちました。

 

 翌朝を迎え、節子さんの部屋を訪室すると、

 

節子さん:「おはようございます。今日も何かとお面倒お掛けしますが、どうぞよろしゅうお願いします。(頭をぺこり m(__)m )」

 

スタッフ:(おおっ奇跡?)「おはようございます!大丈夫ですか?昨日のこと覚えていますか?」

 

節子さん:「何かありましたかいな?覚えてませんが・・・?」

 

スタッフ:「いやっ、何もありません。いいんです。何かあったら、呼んでくださいね!」

という具合で、【仏の節子さん】に戻っていたのです!本当に皆びっくりです!昨日の豹変ぶりは何だったのだろう??? たまたまかな?ひょっとして、盛り塩の効果が表れたのかな?その時は皆、半信半疑で何がどうなって元に戻ったか、わかりませんでした。

 

 しかし、その1週間後、再び節子さんが豹変し、暴言暴力が収まらなくなりました。

 

 盛り塩効果は本物?!

 やっぱり【盛り塩】は偶然効いたように感じただけだったのか?と落胆していたところ、スタッフの1人があることに気付きました。それは、【盛り塩が2つ崩れている!】スタッフ間は盛り塩に関して情報を共有していましたが、掃除係の方まで行き届いてはおらず、崩してしまったよです。

 

 すぐに元の三角錐に形を整え設置すると、どうでしょう!元の【仏の節子さん】に戻ったではありませんか!!! 盛り塩は本物だったのです。皆、疑問から確信へと変わった瞬間です。

 

 それ以後、さらに盛り塩に関して研究し、今は週1回綺麗なものに交換し、部屋に出入りする関係者と情報を共有することにより、【仏の節子さん】は、豹変することなく、現在に至ります。まさに現代版のエクソシストのような体験でした。

 

 皆さんも、もし利用者さんが豹変するようなことがあれば、ぜひお試しください!

本当にあった怖い話 ~介護病棟編~

番外編 ナースコールの恐怖

 今回は、実際に僕が体験した背筋がぞ~~~っとしたお話をします。

 

 その前に、僕はあまり怖い話が好きではありません。何故かというと、基本的にあの類の話は信用していませんし、胡散臭く感じるものが多いし、単純に怖いのが嫌いなんです(笑)!

 

 ホラー映画自体、何故お金を払ってまで怖い体験がしたいのか意味不明です。一度、韓国のホラー映画(携帯が鳴るやつ・・・?)だったと思うのですが、あまりの恐怖で死にそうになりました(笑)!なのでそれ以来、一度もホラー映画の類は見てません。

 

 それと、子供のころ、真昼間の12時から、週1回【あなたの知らない世界】という視聴者から寄せられた実話を映像化した番組があり、その映像がとにかく乾ききったというか、安っぽいというか、なんか殺風景なんですね。

 

 なのに、めっちゃ怖い(笑)!怖すぎて正午だというのに、絶対に1人では見られないくらい怖い(笑)! お分かりの様に、僕の恐怖に対するレベルはそんなもんです(笑)!

 

 介護士になってからは、一緒に働いているスタッフに、霊感の強い子がいて、たまに、「あっ、あそこの廊下の隅っこに子供がいる」とか、夜勤中の真っ暗の廊下で「看護婦さんの歩いている足だけが見える」とか、普通に「おじいさんやおばあさんが見える」と、教えてくれるのですが、僕にはさっぱり見えません。

 

 だから、単純に【見えない物は信じない】ことにしたのです。だって、信じてしまうと怖くて仕事ができないですから・・・(笑)!

 

 少し前置きが長くなりましたが、見えない物に対してどちらかというと否定的な僕ですが、どうしても説明がつかない体験をしてしまったんです。

 

     ある男性患者の死

 施設で働き始めて3年が経とうとしていた時です。【305】号室に、80歳前後の池田さん(仮名)という男性が入院していました。癌を患っており、生活のほとんどをベッド上で過ごすことが多く、日を追うごとに、やつれていくのがわかりました。

 

 池田さんは、そんな状況の中でも、スタッフに対していつも笑顔で話しかけてくれるとても優しくてかわいいおじいちゃんでした。

 

 おトイレは、元気な時は自分で歩いて行ってましたが、癌が悪化するにつれ、徐々に歩くことができなくなり、ベッド上で済ませることが多くなってきました。

 

 おしっこがしたくなると、ナースコールを鳴らして尿瓶(しびん)を持ってくるようスタッフに依頼し、排尿が終わったら再度ナースコールを鳴らして持っていくよう指示していました。

 

 池田さんの変わった所というか、面白いところは、だいたい決まった時間に尿意があり、日勤帯は3時間おきにナースコールが鳴り、尿瓶の要求があります。特に夜間は秒単位の正確さで、必ず夜中の0時と朝方の5時にナースコールが鳴り、スタッフが尿瓶を持っていくことが習慣化していました。

 

 夜明けに池田さんからの【305】のナースコールが鳴れば、「あっ、もう5時か!」といった具合で、我々スタッフの間では、暗黙のルールになっていました。

 

 そんな変わった几帳面さを持っていた池田さんですが、病魔は容赦なく池田さんの身体を蝕んで行き、日に日に衰弱して行く姿が見てとれました。

 

 そんな状況の中、僕が当直に当たった時のことです。池田さんの様子を伺うと、意識が薄れ、呼吸も苦しそうです。ドクターからは、「今夜が山だろうね。」とのこと。いつものナースコールが今日は鳴りません。尿瓶では対応できないと考え、オムツを装着することにしました。

 

 夜間0時を過ぎた頃だったと思います。呼吸が止まったアラームが静かな病室に響き渡ります。すぐに当直のドクターが駆けつけ、心肺停止、死亡が確認されました。

 

 池田さんには身内がいなかったこともあり、すぐにスタッフによる死後処置(エンゼルケア)を行い、葬儀屋を手配した後、午前2時ごろに別室の死体安置室へと移動しました。

 

     【305】号室のナースコール

 60名が入院する介護病棟だったので、池田さんが亡くなった後とはいえ、喪に服する暇などなく、他の患者さんの排泄介助や朝食(経管栄養を含む)準備で走り回っていたときのことです。

 

 ちょうど5時ナースコールが鳴ります。携帯には【305】と表示されています。池田さんの病室はすでに誰もいませんから、スタッフが何かの用事で呼んだのかなと思い、電話に出ましたが返答がありません。排泄介助を終え、すぐに305号室へ向かうと、誰もいません。「おかしいな?」 他のスタッフに確認するも、誰も押していません。

 

 当直のスタッフは、ドクター1名、看護師1名、介護士2名で行い、基本的にドクターは緊急時以外部屋からは出てきませんので、3名以外は誰もいません。「きっと、何かの間違いか、機械の故障かな?」と思い、その場を立ち去りました。しかししばらくすると、またナースコールが鳴ります。携帯を確認すると【305】と表示されています。

 

 今度は3人で駆け付け、305号室を確認するもやっぱり誰もいません。「おかしいな?誰もいないよね?まさか、池田さんのおしっこかな?」と3人で冗談を言っていると、また携帯が鳴り、【305】と表示されています。その後、切っても切ってもピンポ~ン、ピンポーンと【305】が鳴りやまず305号室と表示された携帯を持った僕の手はがたがたと震え、3人とも顔が引きつり、顔面蒼白状態です。

 

 いよいよ恐怖でどうすることもできなくなり、とにかくナースコールを止めようと、305号室のナースコールの電源の接続部分を引っこ抜くと、ようやく鳴りやみ、我々3人は少しずつ落ち着きを取り戻していきました。

 

 そしてその場で3人で手を合わせて、池田さんのご冥福をお祈りしました。僕は心の中で、「池田さん、もうこの世からは解放されたので、あの世でゆっくりしてください。」とつぶやきました。しばらくしてナースコールを元に戻すと、【305】のナースコールは鳴らなくなりました。

 

 今思い返すと、あのナースコールは機械の故障だった可能性も考えられますが、僕は、池田さんが我々スタッフに何か言い残したことがあったように思っています。「今までありがとうね!」と伝えたかったのでは?と都合がいいように考えています(笑)!

 

 皆さんも、明け方のナースコールにはくれぐれもお気を付けてください(笑)!

ホームヘルパー2級を受講する  その3

      実習

ホームヘルプサービス同行訪問実習

 最後の実習は、実際に利用者さんのご自宅を訪れ、日常生活をするうえで援助が必要な方に対して行う支援方法、介護法、コミュニケーション方法など、在宅介護のノウハウを学びます。

 

実習の前に、オリエンテーションで学んだことは、

 

 ①ホームヘルプサービスの基本は、【生活援助】であり、家事全般の援助・支援をしながら【生きるという意欲】【自立して生活する意欲】を引き出すことが大切である。

 

 ②そのためには、利用者さんに対して【何を求めているかを把握すること】【意思を尊重すること】【信頼関係を構築すること】【プライバシーの保護】が大切である。

 

 ③生活支援は、利用者さんの【自立支援】を第一の目的としており、そのためには、ADL(日常生活動作)の向上の可能性や、生活への意欲についての観察が重要である。

 

 んんんんん~~~~、難しい・・・・・。まあ、単なるお手伝いさんではなく、何でも「はいはいやりま~すっ!」とういうのは間違いであることぐらいは、わかりました(笑)!

 

 実習先は、原付バイクで15分ほど走った所にある県営住宅でした。同じような建物が何十棟も並んでおり、A-1 A-2 という具合に、建物の横に記号が書かれていました。

 

 実習に同行させていただくヘルパーさんと近くで待ち合わせをしました。エプロンを着用した姿で待っているように学校から指示があったので、少し恥ずかしかったですが、緑色のエプロンを掛け、国道沿いの道路脇で待ってました。

 

 すると、前から自転車に乗った、派手なポロシャツ型の制服を着た女性が現れました。お互い名前を確認し、簡単に自己紹介をした後、利用者宅へ向かいました。その、女性ヘルパーさんは、少し年配でしたが、上品さを兼ね備えたとてもお美しい方でした。「ラッキィー、ついてる!」と心の中でガッツポーズです(笑)!

 

 利用者さんは、60代後半の男性で、震災後、体を壊され、入退院を繰り返し、また震災の影響で自宅が崩壊したため、今いるこの県営住宅に移り住むことになったとのことでした。要介護を認定され、自分の出来ないことをヘルパーさんに支援してもらっているようでした。

 

     支援内容

①居室内清掃

 掃除機を使って居室内を掃除します。掃除機なんて危険ではないように思えますが、体力が低下していたり、足が悪い方はコードが足に絡んで転倒の危険があるため、援助が必要になります。

 

②調理

 お魚の煮つけを作りました。利用者お1人おひとりの好みや病状に合わせて、味付けや柔らかさなど調整しながら調理する必要があるため、非常に難しいように感じました。(当然この日も見学中心です・・・)また、1人で温めるときに、ガスを使わなくてもよいように、電子レンジや電磁調理器具などの活用を勧めるなどの安全性への気配りも大切だと感じました。

 

③談話

 一通り支援業務が終わったら、利用者さんと膝を突き合わせての?談話の時間になります。身の上話をたくさんお聞きし、楽しい時間を過ごすことができました。少し気になったことは、「スタッフの○○君な~、あの子、ちゃっちゃと仕事終わらして、すぐにこたつに入ってきて、ボーっとテレビみとる。仕事なんて探したらなんぼでもあんねんけどな~」との発言を繰り返していました。それを聞いたヘルパーさんは、苦笑いを浮かべながら、ふんふんと頷いていました。

 

 約1時間後、サービス終了の時間が来たため、お部屋を後にし、簡単に質疑応答をした後、上品で美しいヘルパーさんと別れ、帰宅後レポート作成に励みました。

 

 今回の利用者さんは、介護度が低く、しっかりコミュニケーションが取れる方だったので、非常にやりやすかったですが、中には気の合わない方や、苦手な方に当たることを考えると、とてもやりずらい仕事なのかも?と感じました。